昨日、大リーガーだった松井秀喜選手が引退した。

引退の記者会見で私が印象的だったのが、「なぜ、日本の球界に復帰しないのですか?」という質問に対して、「10年前に渡米してたのですが、今でも10年前と同じプレーをする自信が持てなかった。」という答えだった。
ここ数年は、膝に故障を抱えたままで自分本来のプレーをするのにはほど遠い状態だったのだろう。
あだ名はゴジラと言われ、私は松井がジャイアンのような暴れん坊なのかと思っていたのです。
しかし、違いました。
甲子園で5打席連続で敬遠されてチームが負けてしまった時でも「作戦だから仕方がない」と相手の投手のことを全く悪く言わなかった。
その投手は、松井の紳士的な態度に感銘し、松井が出場した試合をテレビですべて観戦するほどのファンになったそうです。
松井がプロに入った時、オープン戦で三振ばっかりだったのですが、「これ以上悪くなることはないから」と高卒ルーキーとしてはずいぶん大口たたく選手だと思いましたが、その後1軍に上がったあとは大活躍でした。
松井といえば、ホームランの飛距離も凄かった。
東京ドームの天井に当たってからスタンドインしたり、横浜スタジアムでの場外ホームランとか信じられないほどの飛距離だった。
でも私が印象的だったのは、低めの玉を膝が地面にスレスレになりながらすくい上げて、ライトライナーかと思ったらそのままスタントまで届いてしまうというとてつもないパワーに驚かせられた。
ワールドシリーズでMVPに選ばれたが、その年がヤンキースでの最後の年になった。
「20年のプロ野球生活で最も印象に残っている事は?」と質問されて、ワールドシリーズのMVPになった事だと言わなかったのは意外だった。
松井はヤンキースを放出されたことが、よほど悔しかったのだろう。
松井にとってヤンキース時代が、最も輝いていた時代だった。
今は、ゆっくり休んで下さい。