ダムに沈んだ村を撮り続けたおばあさんの写真展
2018年 05月 22日
その村を流れる揖斐川の上流部にダム建設の計画が持ち上がリました。
黒部ダムを上回る日本1の貯水量のダムで、徳山村の村民の住む全ての流域が水没することになりました。
夫を戦争で失くし、その後徳山村で農業の傍ら民宿を営みながら暮らしていた増山たづ子さんというおばあさんがいました。
徳山ダム計画が本格化し、それまで写真など撮ったことが無かった増山さんは村が水没する前に残せるもの全て写真に残そうと、1977年からピッカリコニカで写真を撮り始めました。
そんな増山たづ子さんは年金のほとんどをカメラにつぎ込み、マスコミにも取り上げられ、「カメラばあちゃん」の愛称で呼ばれるようになりました。
1985年に村を離れ岐阜市に移り住みましたが、その後も村に通い写真を取り続けました。
1987年に村は廃村になり、隣の藤橋村に編入されました。(その後藤橋村も揖斐川町に編入)
2006年増山たづ子さんは88歳で亡くなり、2008年徳山ダムは完成しました。
徳山湖と名付けられたダム湖に、村は沈みました。
前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
増山たづ子さんが残した村の写真展「ふるさとはカメラのなかに引っ越して~生誕100年 増山たづ子写真展~」が、滋賀県米原市の伊吹山文化資料館で開かれていましたので行ってきました。
では、増山たづ子さんが撮った徳山村の写真をご覧下さい
徳山村の家はつぶされ
焼かれて
そして村は消えました
村のお別れ会
増山たづ子さんは、消えゆく村そのものをカメラの中に引っ越しさせたのです。
たづ子さんが発表した写真集など
「ふるさとはカメラのなかに引っ越して~生誕100年 増山たづ子写真展~」は、米原市伊吹山文化資料館で5月27日(日)まで開催されています。
住所:滋賀県米原市春照77番地 場所はコチラ
電話:0749-58-0252
開館時間:午前9時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日、祝日の翌日
入館料: 200円