大逆転!三保の松原 世界文化遺産登録へ
2013年 06月 24日
三保の松原と富士山、美しいです。
一般に富士山というと、左右対称の山と思っている方が多いと思うのですが、三保の松原から眺めると右側にぽっこりと盛り上がりがあります。
実はこの突起は宝永山といって、火口があるのです。
静岡県の十里木高原から見た富士山の宝永火口
富士山は、1707年に宝永の大噴火をしたのですが、その時の噴火口がこの宝永火口だったのです。
それ以来、富士山は噴火していないというのも不気味です・・・
あら、話が脱線しました。
さて三保の松原は、今は静岡市となっていますが以前は静岡市のお隣の清水市でした。
私は以前、静岡市に9年間住んでおり、三保の松原に子供たちを連れて何回か行った思い出があります。
今回の三保の松原の登録は、正直難しいと思っていましたが、めでたく登録となってうれしいかぎりです。
この松原の中に御穂(みほ)神社があり、「神の道」という木道があります。
そして松原の中に御穂神社の御神木である「羽衣の松」があります
この松は3代目で、初代は地震で海に流出し、2代目は今は枯れかかっているそうです。
2代目の「羽衣の松」
いかにも天女が羽衣を掛けたくなるような枝ぶりです。
こちらのほうが姿は良いのですが、枯れちゃうのは残念です。
単なる松原だけなら、世界遺産に登録は難しかったのでしょうが、この「天女の羽衣」伝説と御穂神社の存在があっての「三保の松原」なんでしょうね。
今回の大逆転の登録のきっかけとなったのは、世界遺産委員会での十数カ国もの多数の委員国による「応援演説」があったからだそうです。
その各国に働きかけをしたのは、元外交官の近藤誠一文化庁長官です。
豊富な外交経験をもとに、旧知の各国政府代表に粘り強く説明を続けた結果、十数カ国もの「応援演説」をしてもらったのだそうです。
ともあれ、「三保の松原」世界文化遺産への登録、おめでとうございます。