名作の予感 ドラマ「ツバキ文具店」
2017年 04月 19日
「ツバキ文具店」は小川糸さんの小説で、第14回本屋大賞にノミネートされた作品をドラマ化したものです。
ツバキ文具店は鎌倉にある古い文具店なのですが、元々はこの地で10代続いた代書屋だったのです。
代書屋とは、手紙を依頼人の代わりに書く商売です。
主人公鳩子(多部未華子)は、祖母(倍賞美津子)に育てられました。
母は、鳩子が幼い頃に家を出て行き行方が知れません。
鳩子を代書屋の11代目とするべく、祖母に厳しく指導を受けてきました。
鳩子が高校生になって友達から誘いがあっても断らなければならずに訓練は続きました。
鳩子に代書屋を継がそうとする厳しい祖母に耐えきれずに反抗した鳩子は、祖母に平手打ちにされます。
怒った鳩子は、祖母と取っ組み合いの喧嘩になりなすが、逆に祖母に投げ飛ばされます。
投げ飛ばされて睨み返す鳩子
その後、鳩子は祖母への反抗心からわかりやすい形でグレました
鳩子は、地元の高校を卒業後一刻も早く家を出たくて、東京に行くことにしました。
別れの時に、祖母が「どうしても困ったらこのお金で帰っておいで」とお金を渡します。
「こんな家もう二度と帰ってこね~よ」と鳩子は道路に投げつけました。
これが鳩子と祖母との最後でした・・・
8年後、祖母が亡くなりお葬式で鳩子は鎌倉に帰ってきました。
もちろん鳩子が喪主です。
葬式が一段落した頃、祖母が亡くなる直前に、お悔やみ状の代書を依頼したという客が・・・
なんと亡くなったのは、権之助というお猿さんだったのです。
代書なんてやったことが無かった鳩子でしたが、押しの強い婦人に押し切られ引き受けてしまいます。
もっとも、「お猿さんのお悔やみだったら適当でいいや」という気持ちもあったのです。
鳩子が適当に書いたお悔やみの手紙が出来上がり、婦人に読んでもらいます。
いい加減な文章の手紙に婦人は激怒し、やり直しを命じられます。
鳩子は、お猿さんを亡くした砂田さん夫婦がとんな人なのか様子を見に行くのですが、奥さんに見つかります。
そして、「権之介さんに会いに来たんでしょ」と鳩子を庭に迎え入れます。
奥さんは、亡くなった権之介さんの死が受け入れられないほど憔悴しきっていたのです。
ご主人は鳩子に権之介さんのアルバムを見せてくれました。
山登りの途中で、夫婦は親とはぐれた子猿を拾います。
子供のなかった二人は権之介と名付けて我が子のように育てたのです。
鳩子は家に戻り、祖母の書の道具のある蔵に入ります。
鳩子は目を閉じました
すると、祖母の言葉が聞こえてきたのです。
「鳩子、その手紙に合った一番の道具を選んで、身を清め真っさらな気持ちで筆を握る。
お前の心が真っ直ぐならば、自然と筆は動く。
それが代書屋だ」
鳩子は筆をとり目を閉じました
鳩子は、誰かに操られているような不思議な感覚になり、スラスラと筆が運んでいったのです。
手紙を読んだ婦人は大満足です
鳩子はお葬式の後、家を処分して東京に帰るつもりでした。
親戚のおじさんが家の取り壊しを依頼した業者を連れてきました
ところが鳩子は、「私、この家継ぎますと」取り壊しを断りました。
そして、祖母の残したツバキの木を見てしみじみ思うのでした「私は、今ここにいたい」と・・・
実は、1つ気がついた事がありまして、祖母のお葬式の時の遺影と
鳩子がやり直しの手紙を書き終えた時の遺影の表情が優しく変わっているのですよ。
鳩子が11代目として代書屋をついでくれたのを喜んでいるようです。
「ツバキ文具店」実にいい物語でした。
本屋大賞にノミネートされただけあって、名作ドラマの予感がします。
物語はまだまだ続きますよ
「ツバキ文具店」 (連続8回)
毎週金曜日 NHK総合 夜10時~
絢香がこのドラマのために書きおろした主題歌「コトノハ」もめっちゃいい曲です
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1回目の放送を見逃した方に朗報です、再放送もあります 今晩ですが・・・
NHK総合 4月20日(木)午前0時10分(水曜深夜)