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北の湖さんからの遺言

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昨晩、剣道の稽古から帰ってきてニュースを見て驚いた。
昭和の大横綱北の湖理事長が亡くなられた。
近年体調を崩されていたそうで、体調がそんなに悪いとは知りませんでした。

北の湖さんの印象といえば、「憎たらしいほど強い!」のひと言につきると思う。
土俵の下に相手を投げ飛ばした後、取組後の礼をするために土俵に上がってくる相手に手を差し伸べることもなく、振り向きもせずに仕切り線に戻る姿にふてぶてしさを感じたものでした。

しかし、北の湖さんが手を差し伸べなかったのは、理由があったのです。
「手を差し伸べるのは、相手に失礼。同情をかけられたようでかわいそうでしょう。」と・・・
私は、相手への思いやりからだったとは、まったく知りませんでした。

剣道では、一本をとってもその後にガッツポーズをすると一本の取り消しが命じられます。
一本が決まっても、何事もなかったように開始線に戻らなくてはいけません。
それが敗れた相手への思いやりだからです。
北の湖さんが勝負を決めたあとに、さっさと仕切り線に戻るのもそれと同じことだったのですね。

今月17日、九州場所10日目の試合で、横綱白鵬が「猫だまし」という相手の顔の前でパチンを手を叩く奇襲戦法を2回もしました。
それに対して北の湖理事長は、「横綱としてやるべきことではない」と、3度も繰り返して述べたそうです。
さらに、「稽古場でふざけてやるのはいいが、全然見本じゃない。あれで負けていたら最低。考えられない。横綱の品格にひっかかる」ときつく苦言を呈しました。

たしかに、横綱白鵬は幕内優勝35回と前人未到の記録を持っている。
横綱になりたての頃には感じなかったのだが、最近の白鵬の態度には目に余るものもある。
審判批判をしたり、勝負が決まったあとも「どうだ~!」と言わんばかりに相手の肩をパチンと叩いたり、機嫌が悪いと髪を結い直す時も報道陣に背中を向けた状態で行い質問を突っぱねる等等・・・
最近の白鵬の態度にはおごりが出ている思います。
勝ち名乗りのあと懸賞金の束を大げさに嬉しそうに取る態度など、とても品位のある横綱だとは言い難い。

北の湖さんの横綱在位期間は10年以上と歴代最長で、さすがの白鵬でさえ遠く及ばない。
相撲界で白鵬関にモノが言えるのは北の湖さんしかいなかったのかもしれません。
北の湖さんは、今年に入ってからは死を覚悟されていたようです。
そんな体調が最悪の状態にもかかわらず、報道陣の前に出てきて「猫だまし」の件で苦言を述べたのは、白鵬関に真の大横綱になって欲しいがための北の湖さんからの遺言だったのかも知れません。
by k2hair | 2015-11-21 14:39 | スポーツ | Trackback | Comments(0)

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