〇山菜採り ×山菜盗り
2015年 04月 21日
獲物は、ワラビ・タラの芽・タカノツメです。
雨が降るのに山に行くなんて「バカじゃないの?」と思われそうですが、ワラビなどのシダ類の山菜は雨が降ると良く伸びるのですよ。
しかも、雨降りに山菜を採る人なんてほとんどいないし、山菜採りのライバルもいないので採り放題なんですよ。
しかし、顔はずぶ濡れになるし、レインウェアを着るので蒸し暑いし正直つらいです。
山菜はヤブの中にあります。
イバラで引っかきキズができるので、新しいレインウェアではなく古いレインウェアで突入しました。
古いレインウェアは、防水性能がイマイチなので、レインウェアを脱いだ中の服はずぶ濡れでした。
でも雨降りの中、ワラビがたくさん採れました。
前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
タラの芽は、今や山菜の王様とまで言われています。
昔はこんなにトゲだらけの物を誰も食べませんでした。
山に林道が開通すると、日当たりの良い斜面に真っ先に生えるのがタラノ木です。
20年ぐらい前ではあまり採る人がいなかったので、けっこう採れたのですよ。
山菜採りをしない人がタラの芽を食べるためには、山菜を提供する料理屋などに行くしかなかったのですよ。
タラの芽の天ぷらの揚げたてを食べると最高です。
ところが、今やスーパーでも栽培物が販売され、多くの人がタラの芽が食べられる物だと認知されました。
私の休日は月曜日なので、登山道のそばにあるタラの木を見つけても土日の休日で既に採取された後です。
人が躊躇するようなヤブに突入して、ようやくほんの少しだけ採れました。
タラの芽は、ここ数年で本当に採れなくなりました。
タラの木は芽を採らずにそのまま放って置くと、芽が枝になり葉が伸びます。
ところが芽を全て採ってしまったタラの木は葉が伸ばせずに枯れてしまうのです。
以前はヤブの中ではけっこう採れたのですが、最近は芽を全て採られて枯れてしまったタラノ木をよく見ます。
タラの芽を採取するときは、全て採ってしまわないで2つほど芽を残しておかなくてはいけません。
そうすれば来年また芽を出して、採取できます。
タラの芽やコゴミも全部採らずに少し残すのが山菜採りのマナーです。
タラの芽は、今や幻の山菜になりつつあるのです。
芽を全部採ったり、高枝切りばさみなどで一網打尽にしてしまう人を私は「山菜採り」ではなく「山菜盗り」だと思うのですが・・・