大逆転! びわこ毎日マラソン
2012年 03月 05日
日本人の中でトップに立ったのは、佐川急便の山本亮。
招待選手ではなく一般参加の選手だ。
しかし、本人はロンドンオリンピック出場を信じて先行する日本人を1人づつ追い抜いていく。
最後にはトラックに入ってから鬼のような形相で世界選手権10位の中本を追いかけ抜き去り、ロンドンオリンピックへの切符を手にした。
最後のトラック勝負は、「オリンピックに行きたい」という気持ちをどちらが強く持っているかの戦いだったと思う。
日本人2位の中本選手も良く頑張った。
大本命と言われていた堀端を残り4キロで抜き去り、そのままゴールすればオリンピックへ行けるはずだった。
しかし、まさか後から山本が追い上げていることは知らず、それが判ったのは残り1キロだった。
堀端を抜く事に力を使い果たし、トラックで山本に追いつかれた時には、中本には食らいついていく気力は残っていなかった。
大本命の堀端は、レースを誤った。
25kmすぎに優勝候補のアフリカ勢2人が飛び出したのが勝機とみて食らいついていく。
しかし、この時飛び出したアフリカ勢2人は、途中棄権している。
急に上がったペースに次第に堀端の顔はゆがんでいく。
後半は口が開いてしまい、次々と抜かれていく。
ゴール前では、青山学院大3年の出岐にも抜かれ11位でゴールした時には、189cmの大きな体は倒れこんでしまう。
急激なペースアップと雨による寒さで完走することが精一杯だったようだ。
逆にアフリカ勢2人の飛び出しについていかず自重した選手の方が後半持ちこたえている。
マラソンの難しさをあらためて知りました。
青山学院大の出岐もまだ大学3年生なのによく頑張った。
練習では30km以上走ったことがないそうだが42.195kmを見事に走りきり9位に入った。
一時は堀端の前にも出るなど積極的な走りだったが、最後まで元気に走りきった。
給水の時にブドウ糖のアメを舐めることでスタミナ切れにならなかったと本人は言っている。
今後このアメは流行るかもですね。
オリンピックのメンバーは東京マラソン2位の藤原と今回の山本は確実だが、あとの1人を選ぶのが難しい。
福岡の日本人1位の川内か、今回日本人2位の中本か、今回惨敗したものの世界選手権7位の堀端もまだ可能性がゼロとは言えない。
世界で戦うには堀端の189cmの長身は捨てがたい。
今回の選考は、本当に難しい所だ。